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異性と付き合ったことがない歴20年になった童貞メンズの初恋

この記事の所要時間: 111

私は今年で21になる男ですが、はっきり言ってモテません。

異性と付き合った事どころか、相手に告白された事もなければ、二人でデートに行った事もありません。

当時二十歳だった私は、その年で恋愛経験が無い自分にかなりのコンプレックスを抱えていました。

 

一度街に足を運べば、同じ年で幸せそうにしているカップルがたくさん歩いているし、

周りの友人もほとんど彼女持ちで、休日になれば彼女と二人でデートしてるみたいで、自分だけ取り残されていたような虚しさがありました。

『こんな自分でも本気で好きになってくれる人がいるのだろうか』

先の見えない不安で毎日、切なくて寂しくてたまらない日々を過ごしていました。

 

しかし、二十歳の夏。それまでの私の人生を覆す大きな出会いがありました。

学生ということで、夏休みに突入し、夏ONLYの短期のバイトを開始したのですが、そこで自分と同じ日に初勤務に入った女性がいました。

第一印象はとても真面目そうな子で、今時珍しい黒髪だし薄化粧で、話してみても律儀で謙虚な子で、笑顔がとっても可愛らしい子でした。

年も同じで、シフトも私と被る事がわかり、その日からすぐに意気投合して、話すたびにどんどん親密になって行きました。

 

不思議な事に、その子とは異性と接した経験が無い自分でも自然体で、ギクシャクせずに男友達と話すときのように楽しく話すことが出来たのです。

その子はすごい純粋な子で、交際経験、男性経験共にあまり多い方ではないというのが分かりました。

すでに私はその子の事を好きになっていて、短期のバイトの最終日に『勇気を出して初めての告白をするぞ!』と心に誓っていました。

 

その一歩として、その子に思い切って自分の携帯の番号と、アドレスを書いた紙を渡したのですが、その子は最大限の笑顔で受け取ってくれて、喜んでくれて毎日たくさんのメールのやり取りをしていたのです。

ホント毎日が楽しくて幸せだったです。そう、あの人が現れるまでは…。

 

バイトを始めて、10日ほど経った頃、6つ年上の男の先輩で、新しく入社してきた人がいました。

その先輩は、自分から見てもいかにも女性からモテるって感じのオーラを醸し出していて、ルックスもトークも女ウケしそうな魅力的に思える大人な男性でした。

自己紹介ついでに話していて、恋愛経験ゼロの私とは違って恋愛経験も豊富で、人間としても男としても器が大きいなってのが伝わってきました。

それだけに、私が恋をしているあの子の事を取られはしないか心配で仕方がありませんでした。

 

私とその子がとても仲が良い事を察知したようで、先輩が私のところに来て話かけてきました。

「君はずいぶんKちゃん(私が好きなこの名前)と仲がいいね、付き合ってるのかい?」

私とその子が仲が良いのは周りの人間にも伝わっていて、新しく入ったその先輩も気にしているようでした。

でも初めてそういう風に聞かれ、付き合っていないものの、照れと同時に嬉しかったです。

 

恋愛経験が浅い自分にとって、その先輩は頼れる存在に見えたので、思い切ってKさんのことを好きな事を話してみました。

すると先輩は、「やっぱりそうか、俺が力になってやるよ、安心して、俺はKちゃんは狙わないから」と言って励ましてくれました。

「Kさんは狙わないというのと、力になってくれる」という言葉が何よりも嬉しかったです。

すべてが順調に進んでいました。

 

Kさんとは、あれからもメールのやり取りを毎日続けていて、バイトが終わったら勢いで二人で花火に行くことになりました。

それに、一番気になっていた彼氏がいるかどうかという不安も杞憂で、付き合ってる男性はいないとの事でした。

『絶対に告白する』毎日心に硬く言い聞かしていて、バイトが終わった後のデート計画を色々考えたりもしていました。

誤算だったのが、その先輩との事は忘れていたのです。

 

ある日、それとなくKさんの自分への気持ちを確かめるために、

「もしも私がKさんのことを好きって言ったらどうする?」

と聞いていました。

 

今思えば告白と同じようなものでしたが、不器用な私にはそういう風にして聞く事しか思い浮かばなかったです。

すると、Kさんは「すごい嬉しい!!」と答えてくれました。

私は、これを聞いて、子供みたいに無邪気にばんざいをしてしまいました。

『これはいける!!』と確信した瞬間です。

 

バイトもあと1週間で終わる。

いよいよ、告白の方法を考える時期が来たのです。

毎晩、頭をフル回転して、ネットなど使いながら、告白のシチュエーションや方法を熟慮検討していました。

あんな結末になるとは知らずに。

 

そして、私は生まれて始めて女性とデートをする花火の日にラブレターを書いて、素直な気持ちを告白することにしました。

作戦決行の花火大会の日は、バイト終了後の次の日でした。

その日のシチュエーショを思い浮かべると、不安と期待と緊張で毎晩胸がいっぱいで、夜眠れなかったのを覚えています。

何日も何日も考えに考え試行錯誤を繰り返し、ようやくバイト終了日前日に、Kさんへの気持ちを綴ったラブレターが完成しました。

不器用ながら自分が読んでいても恥ずかしくなるような内容でしたが、初めての告白ですので恥も傷つく事も知らなかったのだと思います。

 

バイト最終日が訪れました。

Kさんとはこれでバイトが最後なのは寂しいですが、今後も連絡先が分かっているから悲しいといった事はなかったです。

むしろ、次の日に控えている初デート&初告白の事で気持ちが高揚していて、それどころではなかったです。

 

バイトが始まってしばらくして、あの先輩が僕のところにやってきてこう話かけてきました。

「あの後さ、Kちゃんに色々と過去の事とか、君の事をどう思ってるかとか聞いてみたよ」

僕はすっかり先輩との話の事を忘れていました。

Kさんとはかなり親密になっていましたが、過去の男性遍歴などは一切聞いてなかったので興味はあったし、自分への気持ちもそれ以上に興味がありました。

以前、自分の気持ちを聞いたところ、「嬉しい」という気持ちは聞きましたが、断定的な気持ちは聞いてなかったからです。

 

先輩は真剣な眼差しで話してくれました。

「Kちゃんは今までに5人の男性と付き合った事があるらしい。俺から見てもやっぱり可愛いしモテそうだからね。
でも、法則的じゃないけど、いずれも最後は付き合った男に浮気されたり股かけられたりして捨てられてきたらしいよ。」

 

先輩の話は意外でした。

Kさんが過去にそれだけ多くの恋愛を経験してきたというのも初耳で予想外でしたが、色んな男に騙されたり遊ばれたりしてきたみたいで、話を聞いて胸が痛かったです。

Kさんは、純粋で、男を疑うことを知らないというのはわかっていたので、そこに付け込む悪い男がいたのだろうと考えました。

 

そして、次に僕への本心を話し始めました。

先輩は続けて話し続けました。

「すごい言いづらいんだけどさぁ、君の事は色々話せてとってもいい人だと思うけど、友達以上には考えられない…だってさ」

先輩はとても申し訳なさそうな顔をしてしゃべっていて、同情するように肩を叩いてきたので、僕はしばらく呆然と立ち尽くしました。

自分が予想していた答えと全く異なっていたので、先輩の言ったことを信じられないという気持ちと、真剣に話す先輩の口調が事実を物語っていて、信じざるを得ないという半信半疑の気持ちで心が支配されていました。

明らかに動揺しているのが自分でもわかりました。

 

先輩は、最後に追い討ちをかけるように言ってきました。

「それにKちゃんは今付き合ってる彼氏がいるそうだよ」

HPが1しか残っていなかった私にラストダメージを与えられたような重い言葉でした。

 

『先輩の言ってる事は嘘には思えない、かと言ってKさんの言ってる事も嘘だとは思えない。何を信じて何を疑ったらいいんだ。』

私は何がなんだか分からずに困惑し続けました。

しばらくは、バイト中という事を忘れて、呆然と立ち尽くす意外ありませんでした。

何とか気力のみで休憩時間までやり過ごし、スタッフルームに辿り着くと、一気に疲れて果ててその場に崩れ落ちてしまいました。

気分が悪くなってトイレに駆け込んで落ち着くおまじないをやりました。

 

しばらくした後、またスタッフルームに戻っていくと、同じ休憩時間だった先輩とKさんが、二人で更衣室の周りを確かめながらスタッフルームの中にある更衣室の中に入っていくのがわかりました。

何となく嫌な予感がしました。というか、先天的にこのような嫌な予感を予想していたのかと思います。

私はコソコソと足音を立てないようにスタッフルームに入っていって、先ほど二人が入っていた女子更衣室のドアに耳を当てて、中の会話を聞くことに集中しました。

しかし、会話は聞こえてこなかったのですが、鈍い音や、違和感のある音が中で充満しているのがわかりました。

この時、中での出来事が、自分の中で既に想像出来ていたのを覚えています。

 

隣の男子更衣室に入り、音を立てないように細心の注意を払い、中にあったイスを使って女子更衣室の中を覗き込むと、壮絶な光景が目の前に広がりました。

Kさんが、あの清楚で、ウブで、男の“お”の字も知らないような無邪気なKさんが、目の前で卑猥な格好をしながら先輩のアソコを美味しそうに咥えてフェラをしていたのです。

その顔は今までに見た事がないような大人の顔で、一人前の女の顔でした。

もはや目の前にいるKさんは私が知るKさんではなかったです。

目の前の現実に私は金縛りにあったかのように動けなくなり、血の気が引いていくのがわかりました。

 

先輩は、社内でもプレイボーイという噂は聞いていました。

でも、仕事は頑張るし、面倒見もいいし、信頼の持てる男性だったし、

私の好きなあのKさんがこんな行為をしているなんて衝撃が大きすぎでどうする事も出来ずに、ただ二人の快楽行為を凝視し続ける事しか出来なかったのです。

 

その後のことはよく覚えていません。

薄っすらと覚えているのは、先輩が「Kちゃん、イクぞ!!」という最後の断末魔の後に、Kさんがこれまでにもないような満足な顔をして先輩の精液を全て飲み込んでいました。

それを凝視した後、私の血の気が一気に引いて夢遊病者のようにトイレに駆け込んですぐに吐いて、休憩時間中ずっとトイレに引き篭もっていたのはうっすら覚えています。

気がついたらバイトが終わっていて、自分の部屋に辿りついて部屋にカギをかけて、携帯を弄っていたのを記憶しています。

 

今までのKさんとのメールのやり取りを走馬灯のように、一つ一つ読み直すと、今日あった出来事が全て嘘のように思えてきました。

夢なら覚めて欲しいと何度も思いました。

でも、脳裏にあの光景はしっかりと焼きついていて、あの出来事が現実だという事を思い出しました。

 

次に私はKさんにメールを打ちました。

あの光景の事を言わずに、先輩と付き合ってるかどうかを聞かずにはいられなかったのです。

少ししてたった一言「黙っててゴメン。」というメールが返ってきました。

かつて無い脱力感と虚無感が溢れてきて、Kさんとの出会いから今日までの楽しい思い出が走馬灯のように流れ、涙が洪水のように溢れてきて、ただひたすら泣き続けました。

 

どれだけ時間が経ったかわかりません。

気がついたらKさんから「花火大会どうする?楽しみだねぇ(^O^)」というメールが届いていたようでした。

何事もなかったかのように、昨日までと同じノリの可愛らしいメールがディスプレイに写し出されているのです。

でも、もう昨日に戻る事は出来ないのです。

 

私は、返信ボタンを押さずに、今までKさんから送られてきたメールも合わせて即座に全消去しました。

そして、メモリーも削除し、机の上においてあったKさんへのラブレターを手に取り、静かに目を通しました。

そこには、何もしらない健気な”いい人”が書く不器用な青年の想いが綴ってありました。

文章を読み終え、ハサミを取り出し、静かに切り出しました。

切り刻んだ紙くずをゴミ箱に捨て、私は深い眠りにつきました。

 

こうして私の初恋は幕を閉じたのです。

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