昔はノンケだったバイセクシュアルメンズのBL初体験
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家に帰って飯を食っても、風呂に入っても浮かんでくるのは先輩の唇の温かさだけでした。
初Kissが先輩で、しかもそれが男だったなんて親が聞いたらどう思うんだろう。
「男が男を好きになるのって、やっぱり変だよな……」
俺はボソッと呟きました。
部屋に入ってインターネットで「ゲイ」と検索してみるといろんなサイトが出てきました。
ゲイビデオ、チャット、掲示板……。
俺はゲイビデオのサイトに行ってみることにしました。
そうしたら筋肉モリモリのお兄さんから太めな人、痩せている人などいろんな人が出演していて、しかもみんな全裸。
中でも「空~筋肉ペニス~」というゲイビデオは俺をかなり興奮させるものでした。
ソファで全裸で座る男の人。腹筋は6つに割れ、胸板の厚さもわかる。
男ってこんなにカッコいいんだ、と感じました。
その日から、俺は風呂場で毎日オナニーをするようになりました。
俺の精液はかなり飛ぶほうで、鏡に毎日精液を飛ばしていました。
ところが、日によってオカズが違うということに気づいたのは、一ヶ月ほどたった頃だったんです。
あれ以来、先輩と二人で何かをしたりすることはありませんでした。
やっぱり、男同士でそれも中学生が付き合うのはまだマズいと思います、と正直に答えました。
先輩も言った後に後悔したらしく、納得してくれました。
けれど、それからも俺のオナニーのオカズに先輩やちょっと興味のある女の子、ゲイビデオの俳優さん。
この3人が交替で俺のオナニーに登場してくるようになりました。
先輩が卒業する頃には、俺はかなり悩んでいました。
自分は変なんじゃないか。男も女も好きだなんて、普通ではありえないことでしたから。
俺は思い切って先輩に相談しました。
先輩にKissされてから自分は男にも女にも興味を抱いてしまっていること。
先輩をオナニーのオカズにしていることも全部言いました。
先輩はニッコリ笑って答えてくれました。
「今の日本じゃ悟志のコトを変だと思う人は多いだろうな」
「……やっぱりですか」
「でも、悟志はどう思う?」
「……。」
「自分が変だと思う?」
「俺は……男も女もどっちも好きな自分は別に変だとは思っていません」
「なら、それでいいじゃん?」
「えっ?」
「自分の信じる道を歩んでいけよ。なっ?」
「……そうですね!」
先輩に相談してよかった。俺は心底そう思いました。
「用事はそれだけか?」
「はい!」
「元気そうじゃん。じゃあ、水泳頑張れよ!」
「はいっ!」
先輩が後ろを向いて歩いていってしばらくしてから、俺は先輩を呼び止めました。
「先輩!」
「ん?」
先輩が振り向いたと同時に、俺は先輩の唇を奪いました。
「……卒業祝いです」
「……バーカ」
先輩ももう一度、俺に唇を重ねてくれました。
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