妻の浮気を疑った夫が目の当たりにした受け入れがたい性堕落
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地獄の苦しみから逃れられた安堵感から、私は空いたシートに座り込みました。
いつの間にか私は、妻に見付かるかもしれない程の近距離に来ていましたが、もうそんな事どうでも良い気分でした。それ程、憔悴し切っていたのです。
ふと妻の方に目を向けると、あの背広姿の男に支えられるようにしてホームへ降りて行くところでした。
他に痴漢行為を働いていた少年達の姿は見当たりません。
獲物を心行くまで弄び、満足感に浸り既に立ち去ったのでしょう。
ぼんやりと、妻を見送る私の存在に気付く事なく、二人は電車を後にします。
そして、彼女の肩に回していた手を放し、男は聞き間違いではなく確かに、こう言ったのです。
「じゃあ沙織さん、また後で」
(えっ…あの男…妻の名を知っている!?)
その事実に、私は驚嘆しました。
ドアが閉まる寸前に、慌てて電車を降りる私。
(ど、どうゆう事だ…ただの痴漢じゃないのか…?あいつは…誰なんだ?)
電車内という日常の空間で、妻を慰み者にした憎むべき獣。
理不尽な恥辱を与え、熟れた肉体を心行くまで貪り尽くしたあの悪魔が妻の名を呼んだのです。犯罪者と被害者。
奴らの妻に対する行為は、決して許されるものではありませんが、私の中で二人の関係は何の繋がりもない無機質なものという感じで捉えていました。
しかし、現実はそうではなかったようです。
妻と男は特別な関係にある…。もう、訳が分かりません。
混乱しながらも、一定の距離を開けて尾行を再開する私。
妻と背広姿の男。距離を開けてはいますが、二人とも同じ方向へ向かって歩いて行きます。
(ひょっとして会社の同僚なのか?)
先程、男が妻へ掛けたあの言葉。
「沙織さん、また後で」
あの憎むべき獣は、確かに妻の名を呼んだのです。
(間違いない…二人は知り合いなのだ。どんな関係なんだ?不倫か?それとも…)
次々に頭の中に疑問が浮かんでは、また消えて行きます。
悲しいかな、被虐的な妄想は更に広がり、無理矢理に犯された妻が屈辱に耐えながら、男の言いなりとなって這いつくばり、奉仕を強要されている姿までもが頭に浮かんで来ました。
私の前を歩いている妻は、雌特有の淫臭を放ちながら街行く男達の視線を集めています。
電車の中で見た刺激的な光景のせいか、すれ違う名も知らぬ男達全てが、妻を目で犯しているように思えました。
彼らの想像の中、妻はどんな姿で犯されているのでしょう。
どんな淫猥な言葉で責められているのでしょう。
唇も、股間も、屈強な獣の猛り狂った肉棒で、これでもかと貫かれそして、貪られているのでしょうか…。
妻のM性を目の当たりにし、大切な彼女を守りたいと思う反面、汚し抜かれた惨めな姿に高揚感すら覚えてしまった私。
もしかしたら私が知らないだけで、清楚だと思い込んでいた愛する妻は、変態的な男達に、寄って集って肉体を弄ばれる事を望む、被虐願望の持ち主だったのかもしれません。
そしてまた、私も妻が性奴隷のように扱われる憐れな姿に、欲情を昂らせる性癖を持っていたのでしょうか。
初々しささえ漂うスーツ姿のまま、四つん這いにさせられ後ろから前から、穴という穴を貫かれる妻。狂暴な肉の棒で密壺を抉られ、顔前で膝立ちをした男の股間に顔を埋め、欲望に反り返った肉棒を喉の奥まで飲み込み、舌と唇で奉仕をするただの雌…。
そんな妄想をしただけで、私の股間は熱くなります。
もうまるで、現実と妄想の狭間にいるようで、これが夢なのか本当なのか訳が分かりません。
尾行はもう止めて、一旦家へ戻ろうかとも思いました。
しかし、男と妻が同じ建物、会社に消えて行く後ろ姿を見送り、私は決意しました。
たとえどんな結果になろうとも、事実を突き止めてやると。
例え、妻が背広姿の男と不倫関係にあり、あまつさえ奴隷のような扱いを受けていたとしても。
男は私の想像した通り会社の同僚だったようです…。
暫く考えあぐねていましたが、意を決した私は二人が消えたその建物を見張る事にしました。
ちょうど、正面玄関を見渡せる位置に喫茶店があります。少しは時間が稼げるでしょう。
何もせず、会社の周辺をウロウロしていては、まるで不審者です。
面倒な事にならない為にも、喫茶店は身を隠すのにうってつけでした。
私は、何気ない振りを装い店内に入り窓際のボックス席に座りました。
若いウエイトレスにホットコーヒーを注文し、窓の外を注意深く窺います。
(しかし、あまり長時間同じ場所にいる訳にもいかないな…)
そう考えていると、ほんの20分程で、男が再び姿を現しました。
外回りをする、営業マンのようです。
そして、連れだって歩くように、その後ろから妻も顔を見せました。
妻は以前、営業アシスタントという職種に就いていると話をしていましたので、営業職の男性社員と行動を共にしていても、何ら不思議はありません。
私は、それ程驚きもせず店を出て二人の後を追いました。
男は、上機嫌な様子で色々と妻に話し掛けていますが、一方の妻は伏し目がちに軽く頷くだけ。
今朝の恥態を考えれば当然です。
どうやら妻にとって、あの男との同行は敬遠したい仕事であるようです。
私は、高鳴る胸の鼓動を抑えながら、見失わないように二人を追い掛けました。
妻と男はそのまま地下鉄に乗り、目的地を目指します。
何処へ行くつもりか全く分かりませんが、私も必死に着いて行きました。
さすがに、空いている地下鉄の車内では朝のような暴挙に出る事もなく、男は何事かを話し続けています。
妻も相変わらず、憂鬱な様子です。
一つ後ろの車両から二人を窺う私も、妻を尾行している罪悪感からどんどん憂鬱な気分になっていきます。
地下鉄での移動は、ほんの3区間。
そして、地上に出てから歩く事10分。
平屋の建物の前で、二人は立ち止まりました。
慌てて、自販機の陰に隠れる私。
周辺にも、建物内にも人の気配はありません。
看板を見ると、妻が勤める会社と同じ社名になっています。
[物流センター]と書いてありますので、どうやら倉庫として使っている建物のようです。
男はポケットから鍵を取り出し、躊躇する妻を促して建物の中に入りました。
(まさか…)私も、不安を感じ入口付近まで駆け寄ります。
扉には丁寧に鍵がかけられていました。
急いで裏手に回り、他に入口がないか探しましたが何処にもありません。
ふと見上げると、小さな窓が一つ見つかりました。
建物の土台に足を乗せれば、中を覗けそうです。
私は急いでそこに足を掛け、内部の様子を覗き込みました。
ちょうど、倉庫内中央のテーブルとソファが置いてある場所が見えます。
妻と男は、そこに座っていました。
窓には鍵がかかっておらず、気付かれないように開ける事ができました。
聞き取りづらいですが、二人の会話も聞こえて来ます。
すると、突然妻が大きな声を上げました。
「もう、無理です!いい加減にして下さい!」
ひどく怒っている様子です。
「そんなに怒らないでよ、沙織さん。朝だって喜んでたじゃない」
「喜んでなんか…」
「身体は満更でもない感じだったよ?」
「…!」
にやにやと厭らしい笑顔で、正面に座る妻を舐めるように見る男。
どうやら、電車内で見た痴漢行為の話を持ち出し、妻を辱しめているようです。
「俺、凄ぇ興奮しちゃったよ」
下品な言葉を投げ掛け、妻を責め立てています。
よく見ると、男は以外と若く20台前半といった感じでしょうか。
茶髪に派手なドレスシャツを着込み、まるでホストのようです。
「人妻が電車で痴漢にイカされちゃうなんて…旦那さんには言えないよねぇ?」
「帰ります!」
男は、立ち上がる妻を制し「しゃぶれよ」と、言い放ちました…。
「…お断りします!」
妻は、青ざめた顔で身体を震わせています。
最初は、男が何を言っているのか分かりませんでしたが、やっと理解出来ました。
奴は、こんな場所で妻に口での奉仕を強要していたのです。
私も、あまりの展開に青ざめました。
「私は、今日必要な在庫品を探す為にここに来たんです。そんな事をする為に来たんじゃありません」
きっぱりと言い切る妻。
しかし、男は全く動じる事なく「寂しいなぁ…この間は、あんなに丁寧にしゃぶってくれたのにさぁ」そう言ったのでした。
(な…何だと!?この間って…?という事は…妻は既にあの男と…)
少しは想定していたとはいえ、私の心は恐ろしく揺らぎました。
「あっあれは…貴方が無理矢理…」
…信じたくはありませんが、どうやら真実のようです。
事情はどうあれ、妻の言葉がそれを裏付けました。
小説の続きを寝とられ復讐の形にして下さい