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連続レイプ犯が最初の相手になるとも知らずに一人暮らしを始めたばかりの女子大生のときの記憶

この記事の所要時間: 36

おばさんの昔話なんだけど、最初の相手は連続レイプ犯だった。

大学受かって都会に出てきて、念願の一人暮らしを始めた矢先。

3月の終わりで、まだ大学の入学式にさえ行ってないときにね。

恥ずかしいんだけど、玄関の鍵開けっ放しで寝てたから我ながら間違いなくバカ女だとは思う。

「鍵は外出時、特に長時間家を空けるときだけかけるもの」というのが常識なド田舎出身だったからなんだけど。

都会暮らしをするにあたって、あまりに危機感がなさすぎたよね。

 

口に布入れられた感触で目が覚めたんだけど、状況がわからないうちに手を頭の上で束ねてベッドに縛られて。

パジャマを脱がされて、考える間もなく今度はものすごい激痛。

強姦されてるっていう意識はなくて『私殺されるんだ』って思ってた。

 

イメージと違ったのは、相手のリラックスぶりというのかな、重犯罪っぽい緊迫感の全然ない態度。

痛がる私の顔をじっと見ながら、可愛いよとか、気持ちいいよって言ったりキスしてきたり。

何度も犯されて、こっちが疲れて諦めて言うなりになると平然と紐も解くし。

それどころか、おなかが空いたら私の冷蔵庫の中のもの食べてるし。

それで体力が戻ると、私の部屋に戻ってきてまた私を犯す、のくり返し。

開けっ放しにするからだとか、犯されながら説教された。

 

強姦ってもっと乱暴にされるものだと思ってたけれど、腰を動かしながら普通に会話とかしようとするし。

私の方は動かれるのが痛くって、犯されてる間ずっと痛い痛いって言ってて会話にはならなかったけれど。

まだ私が寝ている明け方に入ってきたのにずっと何時間も居座って、結局帰ったのは夕方の日も傾いた頃だった。

いなくなって私がまず真っ先にしたのは電話でもシャワーでもなく、水を飲むこと。

頭痛いし、とにかくへとへとで、喉もおなかもからっぽだった。

 

何度も避妊なんて全くしてもらえなかったのに妊娠もせず、病気もかからずだけが幸いだった。

落ち込んだけど、結局誰にもいわないまま引越しもしないまま3年ぐらいして、
その犯人が近所一帯の連続レイプ犯としてつかまったんだけど、警察からの問い合わせとかはなかった。

あんまりにもたくさんの家に入ったから、私のことは忘れられたのか黙ってたのか。

でも、写真もビデオもずっと撮られてたし、名前と住所のある郵便も犯人が何通かもって行ったんだけどな。

 

気持ちの上では、それからが一番辛かったかな。

今から、私もやられましたって名乗り出るべきか出ないべきか。

実家でテレビを見てるときに、この事件のニュースが出ると親も「近所だから用心しなさい」みたいに心配そうな声をかけてきて。

まさかその犯人に、もう3年も前に傷物にされましたなんてとても言えないしさ。

でも、自分で言い出さないうちに警察からの連絡が先に来て発覚するパターンが一番怖くて。どうか連絡しないで、と祈る日々。

 

初めての彼氏にも言わなかった。

さすがに、全くの嘘をつくのだけは嫌で、
「好きでもない相手に半分無理やりやられて後悔してる」
みたいに言ったんだけどさ。

かなりいい相手との結婚の話があってもなかなか踏み切れなかったんだけど、
自分の事件の公訴時効が過ぎてたことに気づいたときにようやく気持ちが晴れた。

犯人も刑務所だし、公的にも個人的にもあの事件が完全に過去のことになったんだなって感じて。

それでようやく普通に戻れた。

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